2015年10月22日木曜日

【38】隋の統一と唐の成立

 ◇隋の統一
  ・楊堅(文帝)…もとは北周の外戚
    中国を再統一…都:大興城(長安)
    均田制、租庸調制、府兵制の実施
     均田制…農民に土地を与え、死後返させる
        北魏:男、女、耕牛、奴婢
        隋:男、女
        唐:男
     租庸調制…農民に土地を与え、死後返させる
          均田農民に穀物(粗)、労役(庸)、布(調)などの税を課す
     府兵制…均田農民から徴兵を行う
     科挙の実施…学科試験(主に儒学)による官吏任命制
      今までの役人採用は、郷挙里選・九品中正といった推薦制
  ・煬帝(ヨウダイ)
    大運河の完成…華北(政治の中心)と河南(経済の中心)を統合
    高句麗遠征→失敗→反乱・滅亡
 ◇唐の成立
  ・李淵(リエン、高祖)
    唐を建国…都:長安
  ・李世民(太宗)
    唐の初期の最盛期…貞観の治(ジョウガンノチ)
      突厥(トッケツ、東突厥)を征服
  ・高宗
    百済、高句麗を滅ぼす(新羅と同盟)

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【37】南朝の国々

◇東晋
   ・都:建康(現在の南京)
   ・西晋の一族の司馬睿が江南に建国
   ・書道の王羲之(書聖)、絵画の顧愷之(代表作:女史箴図(ジョシシンズ))
   ・詩人の陶淵明(トウエンメイ、代表作:帰去来の辞)
   ・僧の法顕がインド(グプタ朝)を訪問
 以下、全て都は建康
 ◇宋
 ◇斉(セイ)
 ◇梁
  ・昭明太子が「文選(モンゼン)」を編纂(ヘンサン)
 
 
 呉+南朝の文化(江南の貴族文化)=六朝文化(リクチョウブンカ)

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2015年10月10日土曜日

【36】北朝の国々

 ◇五胡十六国時代
  ・五胡(匈奴、鮮卑(センピ)、羯(ケツ)、羌(キョウ)、てい(テイ))の中国侵入 
    5つの異民族      →短命な16の王朝の興亡
  ・仏教の普及…外来僧の仏図澄(ブットチョウ)や鳩摩羅什(クマラジュウ)により布教
           (鳩摩羅什は仏典の漢訳を行う)
 
 ◇北魏
  ・都:平城
  ・鮮卑族の拓跋氏が建国
  ・太武帝
    華北を統一
    道教を保護
    (寇謙之(コウケンシ)が完成させた民間宗教)
     →仏教を弾圧
  ・孝文帝
    漢化政策(異民族の服装、言葉の禁止)
    洛陽に遷都
    均田制…農民に土地を支給、死後返させる(日本でいう班田収授)
    仏教の保護
     石窟寺院{竜門(洛陽付近)
           {雲崗(平城付近)
           {敦煌(西域)
         
 ◇北魏の分裂
   ↓    ↓
  西魏    東魏
  ↓府兵制開始 ↓
  北周    北斉

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【35】後漢の滅亡・三国・西晋

  後漢
   ↓ ↓ ↓
   魏 蜀 呉
    ↓↓↓
     西晋
  北↓    ↓南
  五胡十六国  東晋
   ↓     ↓
  北魏     宋
  ↓      ↓
  西魏 東魏  斉
  ↓  ↓   ↓
  北周 北斉  梁
   ↓ ↓   ↓
         陳
        ↓
     隋
     ↓
     唐
 
 ◇漢の滅亡
  ・宦官、外戚の横暴…党錮の禁(トウコ、宦官が官僚を弾圧)
  ・黄巾の乱…宗教結社太平堂の首領
         張角が農民反乱を指導→「三国志」の時代へ
  ・魏の曹丕(ソウヒ)によって滅亡
  ※後漢が滅亡してから隋が成立するまでの時代を中国の分裂期「魏晋南北朝時代」という
  
 ◇三国時代
  ・魏          ・蜀        ・呉
    曹操の子        劉備が建国      孫権が建国
     曹丕が建国      都:成都       都:建業
    都:洛陽     
    屯田制を実施   
    九品中正の実施
     地方に中生官をおき、人材を9等級に分けて推薦させる制度
     貴族階級の形成→豪族による上級官職独占
     →上品に寒門なく下品に勢族なし。
 ◇西晋(セイシン)の統一
  ・西晋の成立
    都:洛陽
    魏の家臣だった司馬炎が建国→中国を再び統一
    八王の乱で動揺→異民族匈奴により滅亡(永嘉の乱)
    文化としては、乱世に背をむけ、知識人が哲学などの話にふける、清談の流行
  ※このあと、中国は南北に分裂し、南北朝時代といわれる
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2015年10月8日木曜日

【34】後漢の成立・漢の社会と文化

 ◇新の成立
  ・前漢の外戚王莽(オウモウ)が帝位を奪う
  ・周を理想とする極端な復古政治
  ・赤眉の乱(セキビノラン)で滅亡
 ◇後漢の成立(都:洛陽)
  ・劉秀(光武帝)
    豪族で支持で漢を再興、内政重視
    倭の王に「漢委奴国王(カンノワノナノコクオウ)」の金印を授ける
  ・後漢の対外関係←光武帝死後
    西域都護班超(ハンチョウ)の活躍…西方の事情判明
                    (ローマ帝国の存在など)
        部下の甘英(カンエイ)を大秦国(ローマ帝国)に派遣
    大秦国王安敦(マルクス=アウレリウス=アントニヌス)の使者が日南郡(ベトナム中部)に到達
 ◇漢の社会
  ・大土地を所有し、農民を支配する豪族の登場
    →前漢の哀帝が限田法を出すが、効果は上がらない
  ・役人採用の方法を郷挙里選(キョウキョリセン)にする(漢の武帝)
    …地方長官の推薦による官史登用
     →豪族の官僚化
 ◇漢の文化
  ・儒学
    前漢…官学化(武帝のとき董仲舒が提案)、五経博士の設置
    後漢…訓詁学(クンコガク)の発達…古典の字句の解釈、代表:鄭玄(ジョウゲン)
  ・歴史書
    前漢…司馬遷(シバセン)の「史記」(太古~武帝)
    後漢…班固の「漢書」(前漢)
      ※どちらも紀伝体(伝記をまとめる)による
  ・紙の発明(従来は木簡(モッカン)、竹簡(チクカン))、後漢の蔡倫による

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【33】前漢の成立

 ◇前漢の成立…都:長安
  ・劉邦(高祖)…建国
    郡国制の施行(郡県制と封建制の併用)
  ・景帝
    呉楚七国の乱…乱後、諸侯の勢力抑圧
           →郡県制に移行し、中央集権的に
  ・武帝…前漢の全盛期
    外征
     西{張騫(チョウケン)を大月氏(タイゲツシ)に派遣
      {(匈奴のはさみ打ちが目的)
      { →西域の事情判明
      {大宛(タイエン、フェルガナ)遠征(汗血馬の入手が目的)
      {匈奴攻撃→敦煌郡(トンコウ)など4郡設置
     東…衛氏朝鮮征服
       →楽浪郡など4郡設置
     南…南越を制服
       →南海群など9郡設置
    内政
     塩、鉄、酒の専売←多遠征で財政危機
     五銖銭(ゴシュセン)鋳造
     均輸法(物価調整)、平準法(物価抑制)
     儒学の官学化(董仲舒(トウチュウジョ)のすすめ)→五経博士をおく
  ・弱体化(武帝の死後)
    宮廷内での宦官(カンガン)、外戚の横暴、地方豪族の進出

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2015年10月4日日曜日

【32】 秦の統一

秦の統一
  ・秦の全国統一
    全語句の七雄のうち「秦」の孝公(始皇帝の父)が
    商鞅の法家の思想を取り入れ強大化
     秦:円銭、韓・魏・趙:布銭、斉、燕:刀銭
    政が中国を統一し「始皇帝」と名乗る
 ◇始皇帝の政治
  ・都:咸陽(カンヨウ)
  ・郡県制:全国を群・県に分け、中央から派遣した役人に統治させる
  ・法家の採用…丞相(ジョウショウ):李斯(リシ、法家の人物)
    儒家の弾圧…焚書(フンショ) 坑儒→儒家の坑殺(穴埋めにする)
          →医薬占い農業以外の書物を焼却
  ・貨幣(半両銭)、度量衡(単位)、文字の統一
  ・対外政策
    {北方…異民族の匈奴(キョウド)を攻撃、万里の長城を修築
    {南方…華南を征服、南海群を設置
  ・滅亡
    原因…急激な統一政策、対外戦争、大土木工事→民衆の反感
    農民反乱…陳勝・呉広(チンショウ・ゴコウ)の乱
    楚の項羽と漢の劉邦の挙兵→秦の滅亡

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【31】 諸子百家

  ◇諸子百家…春秋・戦国時代に登場した「いろいろな学問のいろいろな先生」のこと
       「子」は"先生"のこと、「家」は学問のジャンルを言う
  ・春秋・戦国時代…「乱世」…家柄でなく実力が重視される→思想・学問界も
  ・儒家…上下関係に基づく秩序による理想社会をめざす学問
    ・孔子…儒家の祖、「礼」や「仁」の完成を目標とする
            礼:ルール、規範
            仁:人に与える親愛、人倫
         先生と生徒:生徒→先生に礼、先生→生徒に仁(いい授業)
    ・孟子…性善説をとなえ、徳治主義による王道政治を主張、まず良い仁があって礼がよくなる
    ・荀子…性悪説をとなえ、礼の重要性を強調、礼をしっかりすれば仁がよくなる
  ・道家…人為的な道徳を否定、無為自然(ムイシゼン)を説く→のちの「道教」に影響
    ・老子
    ・荘子
  ・墨家…無差別の愛(兼愛)や非攻を唱える
    ・墨子(ボクシ)
  ・法家…性悪説の影響を受ける。法律万能の法治主義→戦国の「秦」で採用
       礼をルール化(しないやつは罰則)
    ・韓非
    ・商鞅(ショウオウ)…秦の孝公(始皇帝の父)に仕える
    ・李斯(リシ)…秦の始皇帝に仕える
  ・名家…論理学をとなえる(公孫竜)
  ・兵家…兵法をとく(孫子、呉子) 風林火山
  ・縦横家…「合従策(ガッショウサク)(弱い国は弱い国同士同盟)」「連衡策(弱い国は強い国と同盟)」などの外交策を論じる
       (蘇秦)                      (張儀) 
  ・陰陽家…天体の運行と人間との関係を説く(鄒衍(スウエン))
  ・農家…農業技術を論じる(許行)
  ・春秋・戦国時代の文学作品
    ・「詩経(シキョウ)」(詩集)
    ・「春秋」(歴史書)
    ・「楚辞」(楚の屈原による文学)

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2015年10月2日金曜日

【30】周王朝の時代

◇周王朝…前半は「西周」→弱体化して「東周」
 ◇西周時代
  ・都…鎬京(コウケイ)
  ・封建制度(王が土地を与え任せる)…周の場合は血縁を仲立ちとしている
    (王の一族や功臣(コウシン)を諸侯(ショコウ)とし、その下に卿(ケイ)・大夫(タイフ)・士をおく)
  ・宗族(同族集団)の形成…宗法(一族のおきて)でまとめる
  ※西方の遊牧民(犬戎(ケンジュウ))の侵入
    →都の東方の洛邑に移す(これ以降は東周と言われる)
            
          {◇春秋時代…孔子の著作「春秋」に由来
          {  有力諸侯の「覇者」があらわれる
          {    …周王室を尊重し「尊皇攘夷」をとなえ、互いに戦う
 ◇東周時代    {    覇者:周を守る建前で、周の家来No1を争う
  (春秋戦国時代) {  春秋五覇の出現…斉の桓公、晋の文公
          { ----------------------------------------------------
          { 春秋から戦国へ
          {  春秋で最も有力な晋が韓、魏、趙の3か国に分裂←下剋上
          {  鉄製農具の普及、牛耕の普及
          {  青銅貨幣の流行
          { ----------------------------------------------------
          {◇戦国時代…「戦国策」という書物に由来
          {  周王朝を無視して互いに戦う…下剋上の時代
          {  戦国の七雄
          {   韓、魏、趙、秦、楚、斉、燕
          {

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【29】中国文明の発生

◇農耕の始まり
  ・黄河流域(黄土地帯)…アワなどの雑穀中心の農業
  ・長江流域…稲作中心の農業
 ◇中国文明の発生
  ・黄河文明
    仰韶文化(ギョウショウ・ヤンシャオ、彩陶文化(サイトウ))…黄河中流域、彩陶(彩文土器)の使用
    竜山(ロンシャン、黒陶文化)…黄河下流域、黒陶の使用…三足土器など
   ※同時代の長江流域…河姆渡(かぼと)遺跡の存在
 ◇都市国家の形成
  ・黄河流域に都市国家(=邑(ユウ))が形成
      メソポタミア…ウル、ウルク
      ギリシア…ポリス
      エジプト…モノス
 ◇殷王朝…邑の連合体
  ・都の跡である殷墟(インキョ)の発掘(河南省安陽市)
    甲骨文字の使用…亀甲、獣骨に刻む漢字の原型、占いの結果を書き留める(亀甲の燃やすした結果)
    祭政一致の神権政治…占いにより国事を決定、
    高度な青銅器
     
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2015年10月1日木曜日

【28】 東南アジアの諸王朝

 カンボジア
  扶南→真臘(アンコール)
 ベトナム北部
  李朝→陳朝→黎朝→阮朝
 ベトナム南部
  チャンパ―(林邑→環王→占城)
 ビルマ
  ピュー→パガン→トゥングー→コンバウン
 タイ
  ドヴァーラヴァンティ→スコータイ→アコタヤ→ラタナコーシン
 マレー・スマトラ
  シュリーヴィジャヤ→マラッカ→アチェ
 ジャワ
  シャイレンドラ→クディリ→シンガサリ→マジャパヒト→マタラム
 
 ◇カンボジア
  [扶南→真臘(アンコール)]
   1C 扶南…東南アジア最古の王朝
        オケオ遺跡が知られる
   6C 真臘(カンボジア)
       …12Cアンコール朝がアンコール=ワット建造
 ◇ベトナム北部
  [李朝→陳朝→黎朝→阮朝]
   前4 ドンソン文化…銅鼓などが知られる
   11C 李朝(大越)
   13C 陳朝…元の進行撃退、字喃(チュノム)の作成
 ◇ベトナム南部
  [チャンパ―(林邑→環王→占城)]
   2C 林邑
   8C 環王
   10C 占城…占城稲(チャンパー米)中国の宋でさかんに栽培、収量増大
 ◇ビルマ
  [ピュー→パガン→トゥングー→コンバウン]
   8C ピュー
   11C パガン朝…上座部仏教の繁栄
 ◇タイ
  [ドヴァーラヴァティー→スコータイ→アユタヤ→ラタナコーシン]
   7C ドヴァーラヴァティー
 ◇マレー・スマトラ
  [シュリーヴィジャヤ→マラッカ→アチェ]
   7C シュリーヴィジャヤ王国…マラッカ海峡をおさえる
        唐僧義浄(南海寄帰内法伝)が立ち寄る、大乗仏教が栄える
 ◇ジャワ
  [シャイレンドラ→グディリ→シンガサリ→マジャパヒト→マタラム]
   8C シャイレンドラ朝…ボロブドゥールの仏塔を建造

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【27】 ムガル帝国の衰退と地方勢力の台頭

  ◇第6代アウラングゼーブ…祈る人(熱心なイスラム教徒)
   帝国最大の領土を形成
    インド南端を除く全土を統一
   ヒンドゥー教徒を圧迫(ジズヤを復活)
     →ラージプート族の支持を失う
 ◇帝国の衰退(アウラングゼーブの死後)
   マラーター王国(西インド)、シク教徒(西北インド)の反乱
   イギリス、フランス勢力の進出
 
 ◇インド=イスラーム文化
  ・絵画…ムガル絵画(細密画)、ラージプート絵画(伝統的)
  ・建築…タージ=マハル
  ・宗教…イスラーム教とヒンドゥー教に加え両者を融合したシク教をなーなくが創始
       パンジャーブ地方に信者拡大
  ・言語…ウルドゥー語の成立…ペルシア語とヒンドゥー語を融合

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2015年9月27日日曜日

【26】インドのイスラーム化・ムガル帝国の建国

インダス文明
  アーリア人→
  ヴェーダ時代
  小国分立
  マウリヤ朝  }仏教
  クシャーナ朝 }
  グプタ朝   }ヒンドゥー教
  ヴァルダナ朝 }
 ◇8~10世紀の時代
   諸王朝に分裂(ラージプート時代)
 ◇11世紀以降の時代…インドのイスラーム化
   11世紀…ガズナ朝(トルコ系イスラーム)
   12世紀…ゴール朝
   13世紀…奴隷王朝
        ゴール朝の将軍アイバクが建国
            トルコ人奴隷(マルムーク)
   14世紀~15世紀
     ハルジー朝
     トゥグルク朝
     サイイド朝
     ロディー朝
    これら5つの王朝の都はデリー、この5つの王朝をデリー=スルタン朝
  ※南インドは8~15世紀にかけて
    チョーラ朝→パーンディヤ朝→ウィジャヤナガル王国
 ◇ムガル王国の成立
  ・初代バーブル (自称ティムールの子孫、ティムールは自称チンギス=ハンの子孫)モンゴル
    都:デリー
    デリー=スルタン朝最後のロディー朝を滅ぼし建国
  ・3代目アクバル
    ラージプート族(ヒンドゥー教徒)と和解
    イスラーム、ヒンドゥー両教徒の融和政策…ジズヤ(異教徒にかけられる人頭税)の廃止
    都をアグラに移す
  ・5代目シャー=ジャハーン
    タージ=マハルの建造


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【25】マウリヤ朝・クシャーナ朝

◇グプタ朝(都:パータリプトラ)
  ・チャンドラグプタ1世…建国
  ・チャンドラグプタ2世…最盛期
   中国(東晋)の僧 法顕 が訪れる
  ・ヒンドゥー教の定着
     シヴァ神ヴィシュヌ神などを信仰、ザ多神教(多面性をもつ)
     生活様式や思考の全体にかかわる宗教
       →インド世界の独自性の土台
  ・インド古典文化の黄金期
     マヌ法典の成立…ヒンドゥー教に基づくインド人の生活規範
     サンスクリット文学…サンスクリット語でかかれた
       二大叙事詩の完成…「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」
       カーリダーサの戯曲「シャクンタラー」
     天文学、数学(ゼロの概念、十進法)
     グプタ様式(仏教美術)
        …アジャンター、エローラの石窟寺院
 ◇ヴァルダナ朝
  ・ハルシャ=ヴァルダナ…建国
    中国(唐)の玄奘三蔵(ゲンジョウ)が訪問
     (ナーランダー僧院で仏教研究を行う)
    死後、国内分裂→衰退
 以後、イスラーム教が流入

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【24】マウリヤ朝・クシャーナ朝

それまでのインド…都市国家や小国分立の段階
  アレクサンドロスの東方遠征→インダス川まで到達
    →防衛の必要上、統一に向かう→統一王朝の誕生
 ◇マウリヤ朝…インド初の統一王朝(都:パータリプトラ)
  ・チャンドラグプタ…建国(マガダ国のナンダ朝をたおす)
  ・アシューカ王…全盛期
       南端を除く全インドを統一
       ダルマ(仏教のルール)に基づく政治(各地に磨崖碑(マガイヒ))
       第3回仏典結集
       海外へ布教…スリランカに布教
       
 ◇クシャーナ朝とサータヴァーハナ朝
  ・クシャーナ朝(都:プルシャプラ)
    カニシカ王(最盛期)
      ガンダーラ美術…ギリシア文化の影響受けた仏教美術
      大乗仏教の発達…ナーガールジュナが理論を確立 大乗:大きな乗り物
       (菩薩信仰を中心に広く万人の救済をめざす、中国・日本などに伝わる)
       悟り・修行・出家しなくても、在家のまま(全員)が救われる
       仏様が全員を救ってくれ、全体の欲は減らされる
      ※それまでの仏教は、小乗仏教(上座部仏教)…個人の救済をめざす
       →東南アジアに伝わる
  ・サータヴァーハナ朝
    中南部のインドに成立
    ローマ帝国や中国との海上貿易で繁栄

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【23】小国分立の時代

 ◇都市国家の成立、成長
   コーサラ国、マガナ国など小国家が成長
   この時代、バラモンたちが権威主義に(威張りすぎる)
   →バラモン教を批判した2つの宗教と1つの哲学がおきる
  ・仏教の成立←クシャトリア階層が支持
    ガウタマ=シッダールタ(ブッタ)が創始
     バラモン教の祭式否定、ヴァルナ制否定
     欲を捨て、悟りをひらく精神的修行を重視
      (八正道を行い、輪廻から解脱する)
       食欲を捨てる→断食(苦行)→欲が増える
       →女の子(スジャータ)からお粥貰う(ほどほどに満たす)→欲を満たす
       苦行ではなく、正しい道を行う
  ・ジャイナ教←ヴァイシャ層が支持
    ヴァルダマーナが創始
    バラモン教の祭式否定、ヴァルナ制否定
    徹底した苦行、不殺生主義
  ・ウパニシャッド哲学
    バラモン教の自己批判…内面の思索を重視

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【22】インド文明の形成

◇インド文明の形成
  ・インダス文明…ドラヴィダ系民族によって形成
    代表的遺跡
     モエンジョ=ダーロ(インダス下流…シンド地方)
       都市跡、浴場跡、水道
     ハラッパー(インダス上流…パンジャーブ地方)
  ・特色…青銅器文明、インダス文字を彫った印象
               未解読
 ◇アーリア人の侵入
  ・アーリア人がインドに侵入
     …インド・ヨーロッパ系の牧畜民
 ◇ヴェーダ時代
  ・ヴェーダ(神々への讃歌)の形成
     …最古のヴェーダはリグ=ヴェーダ
  ・ガンジス川流域に進出
    鉄器の使用…農業生産向上→階級分化
    ヴァルナ制…4つの身分に分化
      バラモン…司祭(宗教儀式を司る)
      クシャトリア…武士・貴族(政治、軍事担当)
      ヴァイシャ…庶民(農業、商業)
      シュードラ…隷属民(最下層の被征服民)
    ジャーティ(出自、生まれ)により、これがさらに細かく分かれ、
     カースト制が成立…インド社会の発展を阻害
  ・バラモン教の成立
    …聖典ヴェーダに基づく宗教
      →祭式中心の形式主義

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【21】ローマ文化

◇ローマ文化{芸術…ギリシアの模倣
       {文学…ラテン文学(ラテン語)
       {実用的な学問、建築
  ・文学…ラテン語で書かれたラテン文学の全盛期
    ウェルギリウス…ローマの建国をうたった叙事詩『アエネイス』
    ホラティウス…『叙情詩集』
    オウィディウス…『愛の歌』
    キケロ…ローマ最大の散文家、雄弁家
  ・哲学…ストア派の哲学が流行、禁欲
    セネカ…代表作「幸福論」 ネロ帝の教師
    エピクテトス…代表作「語録」、ネロ帝の家来の奴隷
    マルクス=アウレリウス=アントニヌス…代表作「自省録」
  ・歴史
    ポリビオス…「歴史」ローマ前半の歴史
    タキトウス…「ゲルマニア」ゲルマン社会を描き、ローマの課題を指摘
    プルタルコス…「対比列伝」ギリシア、ローマの英雄を対比して論じる
  ・自然科学
    プリニウス…「博物誌」、博物学者、火山に行って死んだ
    プトレマイオス…天動説をとなえる
    ストラボン…「地理誌」
  ・建築
    コロッセウム…円形闘技場
    パンテオン…「万神殿」…のちにキリスト教の聖堂に
  ・法律
    (ローマの東西分裂後)
      東ローマ皇帝が編纂…ローマ法大全
  ・キリスト教
    教父たちによる教義統一
     →代表:アウグスティヌス「告白録」「神の国」

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【20】キリスト教の成立

 ◇キリスト教成立
   ・キリスト教のもと…ユダヤ教
     ユダヤ教…神(ヤハウェ)の一神教
     救世主(メシア)待望の観念、排他的選民思想(ユダヤ人だけが救われる)
     次第に戒律主義を唱えるパリサイ派が中心となる
   ・イエスの出現
     ユダヤ教を批判、神の愛と隣人愛を説く
     次第に彼が救世主(メシア=キリスト)と言われるようになる
       ↑
     ユダヤの司祭たちはイエスに反逆者との罪をかぶせ、処刑に追いこむ、最後の晩餐(ユダの裏切り)
      処刑して三日後に復活した伝説が信仰を生み、キリスト教が成立
   ・イエスの死後
     ペテロなどの使徒が伝道(異邦人へのパウロの伝道など)
      教典などある「新約聖書」が成立
             →福音書と使徒行伝
 ◇迫害から国教へ
   ・ネロ帝、ディオクレティアヌス軍の迫害→多くの殉教者
     信者はカタコンベ(地下墓地)で信仰
   ・コンスタンティヌス帝…ミラノ勅令でキリスト教公認
   ・テオドシウス帝…キリスト教を国教化
 ◇教義の統一…キリスト教の正統をアタナシウス派(三位一体説、神=イエス=人)とする
      {・ニーケア公会議…アリウス派が異端、イエス=人 →ゲルマン人布教
    異端{・エフェリス公会議…ネストリウス派が異端、イエス=神、イエス=人 →中国に伝わり景教と言われる
      {・カルケドン公会議…単性論が異端、イエス・神 →エジプトに伝わり、コプト教会となる
    中世に入り、アウグスティヌスなどの教父が正統教義を確立・発展→神学の発展
           「神の国」「告白録」

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【19】ローマの社会構造の変化

◇社会構造の変化
  ・ローマの拡大期(共和政~五賢帝時代)
    ポエニ戦争など、戦争に勝利
    戦争奴隷が容易に手に入る
    金持ちは戦争奴隷を使い奴隷制大農園(ラティフンディア)を経営
    多くの農民は没落(戦争にかり出されたことと、
      奴隷の作った作物が安く、自分の作った作物が売れない)
    →没落した農民は年に流入、パンと見世物(サーカス)を求める
   ※ローマの最大の領域の達成(トラヤヌスの時代)=ローマの拡大はストップ
  ・ローマの停滞期~衰退期(軍人皇帝時代~)
    ローマの拡大はストップする
    戦争奴隷は手に入りにくくなる
    奴隷が減るとラティフンディア経営はできなくなる
     →奴隷の待遇改善
    生活の保障をされた奴隷は、もはや奴隷ではなくコロヌス(小作人)と言われる
    こうした、コロヌスを使用した生産体制をコロナートゥスという

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【18】ローマ⑦専制君主政

◇専制君主政…軍人皇帝時代の混乱を収拾
  ・ディオクレティアヌス
    オリエント風の専制君主…皇帝崇拝の強制、私が神だ
    キリスト教徒迫害
    四文統治(四帝文治)…帝国を4つに分け、東西正副の4人の皇帝でおさめる
  ・コンスタンティヌス
    キリスト教の公認(ミラノ勅令)
      …キリスト教の力を利用し、帝国をひとつにまとめようとする
    ニケーア公会議…キリスト教のアタナシウス派(三位一体説、神=イエス=人)を正統
            アリウス派を異端とする
    都をローマからコンスタンティノープルに移す
      (ビザンティウム(現在のイスタンブール)に自らの名をつけ、遷都)
    ※このあと「背教者」コリアヌスによる最後のキリスト教迫害があるが
  ・テオドシウス
    キリスト教を国教化
    帝国内にゲルマン人が大量に侵入し混乱
    死後、帝国は東西分裂(西ローマ帝国・東ローマ帝国)
    →ローマの滅亡
  ※その後のローマ
    西ローマ帝国…ゲルマン人のオドアケルにより滅ぼされる、100年弱
    東ローマ帝国(ビザンツ帝国)…1000年間続き、オスマン帝国メフメト2世に滅ぼされる

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【17】ローマ④元首政の開始⑤五賢帝時代⑥軍人皇帝時代

元首政開始 前27~96 1C
 五賢帝時代 96~180 2C
 軍人皇帝時代 180~284 3C
 専制君主時代 284~395 4C
 
 ◇元首政(プリンキパトゥス)の開始…ローマ帝政の開始
  ・オクタウィアヌス
    元老院よりアウグストゥス(尊厳者)の称号をうける
  ・プリンケプス(第一の市民)として、共和政の伝統尊重
    (実際は皇帝として権力をふるう)
  内政に力をいれ、ここから200年間(五賢帝時代まで)を「ローマの平和(パックス・ロマーナ)」という
 
 ◇五賢帝時代…ローマの最盛期
  ・ネルウァ
 攻・トラヤヌス…ダキア(ROMANIAルーマニア)を領有しローマ帝国領が最大となる
 防・ハドリアヌス…各地に防塁(防壁)、ハドリアヌスの長城
  ・アントニウス=ピウス
 賢・マルクス=アウレリウス=アントニヌス
     ストア派哲学者として知られ「自省録」を著す
  ※この時代、盛んにアジアの国々と交易を行う
    (季節風貿易)絹、香辛料など
 
 ◇軍人皇帝時代…帝国支配の動揺 100年で28人(26人は戦死)の皇帝
  ・各属州の軍団が皇帝をかついで争う
  ・北方のゲルマン人、東方のササン朝の侵入激化
  ※カラカラ帝…帝国の全自由民にローマ市民権を与えた
    ※ローマ法が万国法としての性格をもつ

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【16】ローマ③内乱の1世紀

◇内乱の1世紀(前133~前31、だいたい「紀元前1世紀」)
  ・グラックス兄弟の改革…あいついで護民官に就任
    大土地所有の制限…ラティフンディアを制限、中小自作農を保護
    →大地主の反対、暗殺され失敗
  ・内乱の1世紀の「3つの内乱」
    {①閥族派(スラ)と平民派(マリウス)の争い
    { →話し合っても解決しない→少人数支配→三頭政治の背景
    {②同盟市戦争
    { →イタリアの同盟市がローマ市民権を要求し反乱
    {③スパルタクスの乱
    { →剣闘士奴隷の反乱
 ◇三頭政治の展開
   ・第1回三頭政治
     カエサル・ポンペイウス・クラッスス
     →ガリア(フランス)を平定したカエサルが力をもつ
     ルビコン川
    ⇒カエサルの独裁
     →ポンペイウスを倒し、ローマの支配者(終身独裁官)に→暗殺される
   ・第2回三頭政治
     オクタウィアヌス・アントニウス・レピドウス
    ⇒オクタウィアヌスの天下平定
      アクティウムの海戦…オクタウィアヌスがクレオパトラ(プトレマイオス朝エジプト最後の女王)と
                 結んだアントニウスを倒す
                →プトレマイオス朝が滅亡

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【15】ローマ②ポエニ戦争

◇イタリア半島の統一
  ・中小農民による重装歩兵の活躍
  ・分割統治の原則…被征服都市の待遇に差別
 ◇ポエニ戦争…地中海の覇者をめぐるカルタゴ(フェニキア人国家)との戦い
   第1回…シチリア島の獲得
       (ローマ初の属州となる)
             →海外植民地(長ぐつの外の土地)
   第2回…ハンニバル(カルタゴ側)のイタリア侵入
        →カンネーの戦いでローマ敗北 (ゾウをたくさん引き連れて、山脈を越える)
          ↓
         スキピオ(ローマ側)の登場
         →ザマの戦いでローマ勝利
   第3回…カルタゴ
   ※結果…ローマの勝利、地中海の内海化
 ◇ローマ社会の変質…貧富の差の拡大
   ポエニ戦争など戦争の勝利
    →領土の拡大、奴隷の獲得
    →奴隷制大農園(ラティフンディア)の発展
    →中小農民の失業・没落→パンと見世物を要求する農民化
   ※今までの美族よりも属州統治を行った「新貴族(ノビレス)」や属州の
    統治を行った騎士(エクイテス)が成長
   ⇒貧富の差が拡大

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【14】ローマ建国・身分闘争の時代

 ◇ローマの建国
  ・ラテン人がティベル河畔に建国
  ・先住民のエトルリア人の王を追放、共和政(王いない)を開始
  ・はじめはの共和政のしくみ…貴族共和政(貴族が官職を独占)
        {コンスル(執政官)…後期1年、定員2名の最高官
    主な官職{ディクタトル(独裁官)…後期半年、定員1名の臨時職
        {元老院…最高の議決機関、300人の終身議員
        
 ◇身分闘争の時代
  →貴族(パトリキ)と平民(プレプス→publicの語源)の対立
    政治を独占   ↓商工業が発展
    ※平民が武器を買い、重装歩兵として国防に参加→参政権を要求
  ・平民の参政権の拡大
    護民官の設置…元老院、コンスルの決定に拒否権をもつ
    平民会の設置…平民のみで構成、護民官が議長
    十二表法…慣習法を成文化
    リキニウス=セクセティウス法…コンスルの1人を平民から選出
    ホルテンシウス法…平民会の決議が元老院の承認なしに国法にとなる
             →貴族と平民の政治的に平等

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【13】ギリシア文化・ヘレニズム文化

 ◇ギリシア文化
  ・宗教…多神数(オリンポス12神…主神はゼウス、ギリシア神話に登場
  ・文学
    叙事詩 ホメロス「イリアス」「オデュッセイア」
        ヘシオドス「労働と日々」
    叙情詩 サッフォー…女流詩人
    悲劇 アイスキュロス・ソフォクレス・エウリピデス…三大悲劇詩人
    喜劇 アリストファネス「女の平和」「女の議会」
  ・哲学
    自然科学…万物の根源は何か
     {タレス…万物の根源は「水」
     {ピラゴラス…万物の根源は「数」
     {ヘラクレイトス…万物の根源は「火」
     {デモクリトス…万物の根源は「原子(アトム)」
    ソフィストとアテネ哲学
      ソフィスト…弁論、修辞(討論に勝つ方法)を教える職業教師
            プラタゴラスが代表(「人間は万物の尺度」)、真理は人間の数だけ存在する
      アテネ哲学…絶対的真理の存在を主張
         ソクラテス、プラトン(イデア論→「国家論」)、アリストテレス
  ・歴史
    ヘロドトス…ペルシア戦争史
    トゥキディデス…ペロポネソス戦争史
  ・彫刻
    フェイディアス…アテネ女神像(パルテノン神殿の中)
 ◇ヘレニズム文化…アレクサンドロスとその後継者の時代
  特徴…アレクサンドロスによる東西融合(世界市民主義の風潮)
  ・彫刻
    「ミロのビーナス」「ラオコーン」「サモトラケのニケ」Nike
  ・哲学
    ストア派…ゼノンが中心、禁欲主義
    エピクロス派…エピクロスが中心、快楽主義
  ・自然科学…アレクサンドリアのムセイオン(王立研究所)での研究
    エラトステネス(地理学)…地球の周囲の長さを測定
    アリスタルコス(天文学)…太陽中心説
    エウクレイデス(平面幾何学)
    アルキメデス(数学、物理学)

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【12】マケドニアの興隆

アテネ&スパルタ VS アケメネス朝ペルシア
       ペルシア戦争
  ↓ 
 アテネvsスパルタ
  ぺロポネリス戦争
        +テーベ
 ◇マケドニアの登場
  ・国王フィリッポス2世 漁夫の利
     カイロネイアの戦い…アテネ・テーベ連合軍を破る
     コリントス同盟の結成…全ギリシアを支配
  ・アレクサンドロス大王
     東方遠征…アケメネス朝に対する遠征
       イッソスの戦い、アルバラの戦いなど、戦略機動
        →勝利、アケメネス朝を滅ぼす(最後の王ダレイオス3世)
       インダス川に達する大帝国建設
     帝国を建設…ギリシア・エジプト~インド西部
       東西融合政策を行う
     バビロンで死去
 ◇帝国の分裂…ディアドコイ戦争=後継者
  アレクサンドロスの帝国
   →3分割{・アンティゴノス朝マケドニア
       {・プトレマイオス朝エジプト 都:アレクサンドリアが発展
       {・セレウコス朝シリア
    ※アレクサンドロス~3カ国の時代をヘレニズム時代という

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【11】ペルシア戦争・ペロポネソス戦争

◇ペルシア戦争…オリエントの専制国家とギリシアのポリス世界の争い
  ・原因…イオニア植民市(ミレトスなど)
      グペルシアに対して反発←アテネが支援
  ・経過…・ペルシア王ダレイオス1世の派兵
        →暴風雨により失敗
      ・マラトンの戦い→アテネ軍の勝利、マラトンからアテネに36.75km走った→
      ・サラミスの海→テミストクレス率いるアテネ海軍の勝利
              (三段櫂船の活用)
      ・プラタイアの戦い→アテネ、スパルタ連合軍の勝利
      ※オリエントの専制国家からポリス社会が守られた
 ◇ペルシア戦争後
  ・アテネ…強大な海軍力を背景に対ペルシア同盟であるデロス同盟の盟主に
       ※軍艦の漕ぎ手として戦争に参加した無産市民の発言力向上
        (将軍ペリクレスによるアテネの民主政の完成につながる)
 ◇ぺロポネリス戦争…全ギリシアを二分した戦い
  ・アテネ(デロス同盟) VS スパルタ(ぺロポネリス同盟)
  ・経過…アテネの敗北→スパルタの覇権(他のポリスを圧迫)→反感→テーベの覇権
      ※アテネの墜落…衆愚政治に陥る、扇動政治家(デマゴーゴス)の続出
  ・社会の変化
     ポリス間の絶え間ない戦争→農業の荒廃 }
     貨幣経済の浸透→貧富の差が増大    }→市民層の没落、傭兵制の発達
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2015年9月26日土曜日

【10】アテネとスパルタ

 ◇スパルタ(ドーリア人のポリス)
  ・リュクルゴスの制…軍国主義規律、6歳から軍事教育
     (ヘイロータイ・ヘイロータイの反乱防止)
      市民 5000人
       ↓支配
     ペリオイコイ…異民族、商工業に従事 20000人
     ヘイロータイ…隷属農民 50000人
    少数の市民が多数側(ヘイロータイ・ヘイロータイ)を支配するために、鍛えていた(ビビらせていた)
 ◇アテネ(イオニア人のポリス) ← アクロポリスのパルテノン神殿で有名
   →直接民主政(国民(市民)全員が政治に参加) はじめは貴族が政治を独占、市民に参政権なし
  ・直接民主政の成立過程
    はじめ…貴族・平民・奴隷の区別
      貴族は騎兵として政治を独占(貴族政治)→平民が不満
    商工業の発展
      →裕福な平民の出現
      →武器を買えることができる
      →平民の重装歩兵が国防の中心に
      →参政権を要求
  ・民主化と進展
    ドラコンの成文法…慣習法を成文化
             →貴族による法の独占を防ぐ
    ソロンの財産政治…市民を4段階に分け、財産の多少で参政権を与える
             負債を帳消し→債務奴隷の禁止
    ペイシストラトスの僭主政治…貴族政治を打倒
          僭主(センシュ)…非合法に政権をとった者、のちに独裁者となり暴君化
    クレイステネスの陶片追放…民主政治の基礎をつくる
          陶片追放(オストラシズム)…僭主の出現を防ぐ逆投票
                        多数の票を取った者が国外追放
    ペリクレス時代…直接民主政の完成
            成年男子市民(子供・女性・奴隷は×)が全員参加の民会で政治を運営



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【9】エーゲ文明・ポリスの成立

◇エーゲ文明…ギリシアと小アジア半島にはさまれたエーゲ海を中心とする文明
  ・クレタ文明(前期エーゲ文明)
    中心地…クレタ島のクノッリス
    遺跡…クノッソスの宮殿跡(イギリスのエヴァンズが発掘)
         写実的・開放的な海洋文明
    文字…線文字A(未解読)
    ↓
  ・ミケーネ文明(後期エーゲ文明)
    中心…ミケーネ、ティリンス
    遺跡…城塞、王宮跡(ドイツのシュリーマンが発掘)
    後先的・軍事的文明
    文字…線文字B(ヴェントリスが解読)
    (※特に、後期ミケーネ文明をトロヤ文明ということがある、中心…トロヤ)
 ◇エーゲ文明の崩壊…ギリシア人の侵入
   ギリシア人の侵入   
    →エーゲ文明の崩壊 
    方言の違いにより
     イオニア人→アテネ
     トーニア人→スパルタ
     アイオリス人
 ◇ポリスの成立(ギリシアの都市国家)
  ・貴族がアクロポリス(城山)を中心に集住(シノイキスモス)する
  ・生活の中心はアクロポリスの麓にあるアゴラ(広場)
  ・植民活動の展開
    人口増加、土地不足、商業交易の必要
    →地中海沿岸に植民市建設
      ビザンティウム(今のイスタンブル)
      ネアポリス(今のナポリ)
      マッサリア(今のマルセイユ)
  ・異民族差別
    同じギリシア人同士はヘレネス(方言どうし)と言い、異民族はバルバロイ(ペルシア人エジプト人)と言って差別
    ※ヘレネス同志はオリンポス12神(ゼウスなど)に対する信仰や
     デルフォイの神託(アポロン神に神のお告げを聞く)
     オリンピア競技など文化を共有し、仲間意識をもつ



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【8】パルティアとササン朝


◇アレクサンドロスの帝国
    ↓
 ◇セレウコス朝シリア
   ↓      ↓
  西        東
 ◇パルティア(イラン系)   ◇バクトリア(ギリシア系)
   ・アルサケス…建国     ・ギリシア系国家
   ・中国では「安息」     
   ・都:クテシフォン     
   ↓           ↓
 ◇ササン朝ペルシア(イラン系) 
  ・アルデシール1世…建国、都:クテシファン
  ・シャープール1世…強大化
    ローマ帝国を破る(ローマ皇帝ウァレリアヌスを捕虜に)
  ・インドのクシャーナ朝を滅ぼす
  ・遊牧民エフタルの侵入…衰退
  ・ホスロー1世…エフタルを滅ぼし復活←最盛期
  ・アラブ人により滅亡(ニハーヴァンドの戦い)
    (イスラム教徒)
 ◇ササン朝の文化
  ・ゾロアスター教を国教に
     教典「アヴェスター」完成
  ・マニ教の成立
     マニが創始…ゾロアスター教、キリスト教、仏教を融合
       ←異端として弾圧される(シャープール1世)
  ・美術・工芸
     織物、ガラス器、陶器が中国、日本に伝わる
     法隆寺の獅子狩文錦(シシカリモンキン)、正倉院の漆胡瓶(シッコヘイ)

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【7】オリエントの統一

◇メソポタミア  ◇エジプト  ◇シリア・パレスチナ
  シュメール    古王国    アラム
  アッカド     中王国    フェニキア
  古バビロニア   新王国    ヘブライ→イスラエル
  ヒッタイト               →ユダ
  ミタンニ・カッシート
  |                         |
  ――――――――――――――――――――――――――
              |統一
              |
 ◇アッシリア王国・セム語系・北メソポタミアに建国
  ・サルゴン2世、全オリエントを統一 都:ニネヴェ
  ・アッシュール=バルパル…ニネヴェに大図書館
  ・過酷な支配…圧政と重税→滅亡
              |
              |分裂
  ――――――――――――――――――――――――――
  |       |      |          |
 ◇リディア   ◇エジプト ◇新バビロニア     ◇メディア
  世界最古の          都:バビロン      
   鋳造貨幣          ネブカドネザル2世   
                 ユダ王国を滅ぼし    
                  バビロン捕囚を行う  
  |                         |
  ――――――――――――――――――――――――――
              |統一
              |
 ◇アケメネス朝ペルシア
  ・キュロス2世…メディアから独立し建国(都:スサ)
  ・ダレイオス1世(3代目)…最盛期、専制的な中央集権国家確立
    ・大帝国建国(エーゲ海~インダス川)、 寛容な統治
    ・全国を州に分け、各州にサトラップ(知事)を置き統治
    ・「王の目・王の耳」を派遣し、サトラップを監視
    ・スサ~サルデス間の「王の道」を建設
    ・新都ペルセポリス建設
  ・滅亡
    ・ギリシア世界とペルシア戦争を戦い敗北
    ・アレクサンドロス大王により滅亡 最後ダレイオス3世
  ・宗教…ゾロアスター教の誕生
    ・ゾロアスター教…火を神聖視(拝火教)
       二神教 善:アフラ=マズダ vs 悪:アーリマン
         →最後の審判(12000年後決着をつける)
         →ユダヤ教・キリスト教に影響を与えた

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【6】シリア・パレスチナの諸民族

 ◇アラム人
  ・内陸貿易で活躍…シリアのダマスカスが中心
    アラム人=陸=ダマスカス
  ・アラム語(国際商業語)
 ◇フェニキア人
  ・地中海貿易で活躍…シドン・ティルスが中心都市
  ・地中海各地に植民市を建設…カルタド(北アフリカ)など
  ・フェニキア文字(表音文字)をギリシア人に伝える…アルファベットの元
    フェニキア文字→ギリシア文字→AB
    フェニキア人=海=シドン・ティルス
 ◇ヘブライ人(ユダヤ人)
  ・「出エジプト」…モーセに率いられ、パレスチナへ脱出
    (十戒に授かる)
  ・ヘブライ王国
    最盛期…ダヴィデ王、ソロモン王
    都…イェルサレム
  ・ソロモン王の死後南北分裂
    北…イスラエル王国…アッシリアに征服される
    南…ユダ王国…新バビロニアに征服される→バビロン捕囚始まる
 ◇ユダヤ教の成立
   民族的苦難→唯一神ヤハウェの信仰
   →排他的な選民思想、メシア(救世主)出現を望む
   教典「旧約聖書」
     教典 旧約…ユダヤ教
         旧約+新約…キリスト教

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【5】エジプト文明


エジプト文明…「エジプトはナイルのたまもの」(ヘロドトスの言葉)
 ◇ノモス(村落、都市国家)の成立
   ナイル川周辺に多数成立
   →ファラオ(王、原人神)が統一
   →上エジプト・下エジプトを統一し、王朝の形に
 ◇古王国…都:メンフィス(メンフィス)
  ・ピラミッドの建造…クフ王のものが最大←古王国でいきなりピラミッド
    (ギザ地方)
 ◇中王国…都:テーベ(上エジプト)
  ・弱体…遊牧民ヒクソスの侵入→混乱
 ◇新王国…都:テーベ(上エジプト)
  ・ヒクソスを追放
  ・アメンホテプ4世(イクナートン)
    テル・エル・アマルナに都を移す
    アトン神のみの一神教を強制←テーベはアモン神、ラー神(太陽神)の神官は太陽のことばを聞ける
    写実的なアマルナ技術
  ・ラメセス2世
    シリアに進出、ヒッタイトと戦う
  ・アッシリアに征服される
  ・アケメネス朝ペルシアにより滅亡
 ◇エジプト文化
  ・宗教…多神数(太陽神ラーなど)
      霊魂不滅の思想(ミイラ作成、「死者の書」作成、死者の神「オシリス神」)
  ・文字…神聖文字(ヒエログリフ)
       ←シャンポリオン(フランス)が解読
         (ロゼッタ=ストーンが手がかり)
      神官文字
      民用文字
  ・パピルス…植物(パピルス草)で作る一種の紙
  ・実用的学術…十進法、太陽暦、測地術




 
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【4】古バビロニア・インド=ヨーロッパ系民族

◇古バビロニア王国…セム語系、アムル人の建国
  ・ハンムラビ王…古バビロニア最盛期
    ハンムラビ法典制定(世界最古の成文法)
     特徴・復讐法(目には目を歯には歯を、同害復讐)
       ・身分法
 ◇インド=ヨーロッパ系遊牧民の侵入
  ・ヒッタイト…小アジアに国家建設
    古バビロニア報告征服
    馬に乗り、戦車を使用
    鉄整式器の使用
    エジプト王国(新王国)と戦う…カルシュの戦い
    「海の民」により滅亡
  ・ミタンニ
  ・カッシート

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【3】メソポタミア文明

  オリエント(アラビア半島からカスピ海)
 ◇オリエント世界
  ・オリエント…「太陽ののぼる所」=ヨーロッパから見て"当方"、現在の西アジア・中東にあたる
  ・オリエントの5つの地域
    メソポタミア
    エジプト
    シリア・パレスティナ
    小アジア(アナトリア)
    イラン
 ◇メソポタミア文明
   ※メソポタミア「川の間の土地」のこと
         ティグリス・ユーフラテス川の間
  ・シュメール人…文字(楔(くさび)型文字)を使用
       粘土板に茎や枝を押し付けて形をつくる
    メソポタミア南部に都市国家を建設…ウル・ウルク、ラグシュ
    神権政治…各地にジッグラト(聖塔)
 ◇アッカド人
  ・シュメール人を征服→統一国家の形に←サルゴン1世
    (メソポタミア初の統一国家)

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【2】文明の誕生

  1万年以前:氷河時代(地質時代)、更新世
 1万年前→温暖化
 1万年以降→完新世

 ◇新石器時代・磨製石器を使用
 ◇農耕・牧畜(生産経済)の開始←それまでは狩猟採集(獲得経済)
  ・西アジアで麦の栽培
   代表遺跡:ジャルモ・イェリコ
    はじめは乾地農法(雨水にたよる)・略奪農法(土地の養分を使いきる)
  ヤギ、羊、牛の飼育
 ◇都市国家の成立
  灌漑農業(かんがい、水のある所から水のない所に水をひく)
  →大規模工事にはリーダーが必要
  →権力・富が集中
  →階級、「神」が生まれる
  →神殿を中心とした都市国家の成立

        ←四大文明の時代(インダル、黄河、メソポタミア、エジプト)
  文明の誕生、金属器(青銅器)、文字の使用


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【1】人類の出現

◇人類の登場…直立二足歩行→道具の製作・火の使用・言語の使用
◇化石人類…猿人・原人・旧人・新人=旧石器時代=打製石器を使っていた時代
  ・猿人(約500万年前~)…礫石器(簡単な打製石器)の使用
     アウストラロピテクス(南アフリカ)
     ホモ=ハビリス
  ・原人(約180万年前~)
     北京原人(中国)…火の使用、言語の使用
     ジャワ原人(インドネシア)
  ・旧人(約20万年前~)
     ネアンデルタール人(ドイツ)…死者の埋葬(発掘で死体の周りに花粉)

 ◇現生人類
  ・新人(約4万年前~)
     クロマニヨン人(南フランス)…
      ・洞穴美術の作成(フランスのラスコー、スペインのアルタミラ)
      ・細石器(小さな打製石器)・骨角器(動物の角や骨でつくる)の使用
       →細石器の使用…中石器時代
 まとめ
  猿人…アウストラロピテクス、礫石器
  原人…北京原人=火の使用
  旧人…ネアンデルタール人=埋葬
  新人…クロマニヨン人
      洞窟壁画…フランスのラスコー(フラスコ―)、スペインのアルタミラ
      細石器・骨角器
  →旧石器時代(打製石器)



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